闇金は被害届を出しても逮捕されないというのは本当でしょうか?
この記事では、被害届を出しても闇金が逮捕されないという噂について考察した結果をまとめています。
実際に闇金が逮捕された場合の罰則や、被害弁済についても詳しく知ることができます。
闇金の逮捕事例の一部を紹介!本当にあった逮捕事例
最初に申し上げておきますが、闇金は被害届を出しても逮捕されないというのは真っ赤な『ウソ』です。
実際に被害届がキッカケで闇金の逮捕に繋がった事例があります。
闇金を放置するほど日本の警察は甘くはありません。
被害届が出されたということは『事件』として扱われますし、闇金は犯罪組織ですから警察は絶対に野放しにしません。
では早速、本当にあった逮捕事例を見てみましょう。
ソフト闇金、男女10人再逮捕
こちらはソフト闇金が逮捕された事例です。
『ソフト闇金』は闇金ではないと思ってる人も少なくありません。
しかし、ソフト闇金はあなたが良く知る闇金と同じ違法業者ですので当然逮捕されます。
参考:産経新聞
”超高金利で貸し付け疑い 「ソフト闇金」男女10人再逮捕 神奈川県警”
闇金の容疑者2人逮捕
こちらは闇金の容疑者が逮捕された事例です。
なんと回収総額が1億円にも上る悪質な事件です。
闇金業者8人逮捕
こちらは闇金業者8人が逮捕された事例です。
最大でなんと法定金利の340倍で貸付を行い約1億8000万円も儲けていたようです。
これらは闇金の逮捕事例の一部ではありますが、どれも悪質極まりないですね。
闇金を逮捕する為には?
単純に「困ってます」と警察に訴えるだけでは闇金を逮捕できません。
警察に闇金を逮捕してもらうためには、被害者側として『やるべきこと』がありますので知っておく必要があります。
結果的に闇金を逮捕するのは警察の役目ですが、警察は事件性の低いものや確たる証拠がないことに対しては簡単に動けません。
警察は民事不介入が原則だからです。
では、警察を動かして闇金を逮捕するには一体どうしたら良いのかを見てみましょう。
被害者の訴えが必要
警察を動かすには『事件』として扱ってもらう必要があるので、まずは被害者の訴えが必要です。
被害者の訴えを『被害届』という形で正式に警察に提出することによって、警察が本格的に動き始めることができます。
しかし、ただ闇雲に被害届を出せばいいというものではなく、正しい手順やタイミングといったものが重要になりますので注意しましょう。
明確な証拠が必要
警察に被害届を出すためには、まずは『明確な証拠』が必要となります。
明確な証拠とは、例えば闇金から脅されている会話の内容や、闇金との取引があったことが分かる証拠などを指します。
証拠が多いほど闇金は言い逃れができなくなりますので、こうした証拠集めは非常に重要です。
闇金から怪我を負わされたといった場合も、もちろん警察は動きますので被害届を出すには十分な材料といえます。
闇金対応のプロの介入が必要不可欠
闇金を逮捕に追い込むなら、やはり闇金対応のプロである弁護士や司法書士の介入が必要不可欠となります。
弁護士や司法書士の介入により闇金への対策がスムーズに行えるだけでなく、警察の介入も円滑に行うことができます。
闇金への対策は一歩間違えれば状況を悪化させてしまうこともありますので、慎重に進めなければなりません。
そのためには闇金対応に慣れている司法書士や弁護士の知識が必要で、正しい手順やタイミング等を詳しく把握しておりますから頼りになります。
個人では難しい闇金との直接交渉も弁護士や司法書士が行うことですから、その点から考えても専門家の介入は必要でしょう。
闇金が逮捕されたときの刑罰を調べてみた
闇金が逮捕される理由(違法性)や、具体的な罰則について良くわからないという人は多いです。
闇金がどんな法律違反をしているのかと、闇金が実際に逮捕された場合の刑罰は以下の通りです。
罰則の具体的な内容
無登録営業
5年以下の懲役、1千万円(法人の場合は1億円)以下の罰金
高金利違反
5年以下の懲役、1千万円(法人の場合は3千万円)以下の罰金
無登録業者の広告・勧誘行為
100万円以下の罰金
正当な理由のない夜間の取り立て、居宅以外への訪問や電話、第三者への請求など
2年以下の懲役、3百万円以下の罰金
これらの内容は、以下の金融庁のホームページに詳しく掲載されています。
参考:金融庁
”闇金融対策法が成立しました”
https://www.fsa.go.jp/ordinary/yamikin/index.html
年々闇金への規制は強化されている
闇金による被害は深刻化しており、年々闇金融に対する規制は強化されています。
その結果、摘発・検挙される件数も増えており逮捕に至るケースもあります。
強化されているポイントは以下の通りです。
・取立行為に対する規制強化 ・無登録業者に対する規制強化 ・広告、加入行為に対する規制強化 ・高金利を定めた貸付契約の無効化 |
現在では闇金の手口も巧妙化し、実に様々な闇金のタイプがありますので明日は我が身です。
自分の身は自分で守らなければなりませんし、メディアや警察なども世の中に対して盛んに注意を呼びかけています。
闇金の被害者はナゼ減らないのか
様々なメディアでも盛んに闇金被害の情報を展開しているにも関わらず、現状としては闇金被害者が増えている傾向にあります。
闇金との契約は法律上は無効であり返済義務は一切無いにも関わらず、なぜ闇金から抜け出せない人が多いのでしょうか?
その理由として挙げられることが2つあります。
①相談できる人がおらず一人で悩む人が多いから
『自分は借金している身だから』と負い目を感じて真面目に返済したり、相談できる人がいなくて一人で悩む人が多いということも原因です。
相談できる人がいれば闇金に対する正しい知識を得ることができたり、対策をすることができるかもしれません。
ところが、誰にも相談もできず『返済するしか道はない』と思い込んでいる場合、ズルズルと深みにハマり抜け出せなくなってしまいます。
ただでさえ借金の悩みは人に打ち明けにくいものですが、借金の借入先が闇金ともなると尚更言えなくなるものです。
②闇金の嫌がらせが怖くて言いなりになってしまう
身の周りに相談相手がいても闇金の嫌がらせや仕返しが怖くて専門家や警察に相談できず、闇金の言いなりになってしまう人が多いのも事実です。
『家族や職場にバラすぞ!』
『ネットに個人情報ばら撒くぞ!』
こんな風に脅されれば怖くなってしまい、仕方なしに闇金に従ってしまうのが一般的です。
今の闇金の嫌がらせは昔とは違いますので、ほとんどの闇金融は直接訪問はしないことが多いです。
闇金としても逮捕されるリスクが高いやり方での取り立てはしなくなっています。
ですが、絶対に自宅に来ないとは言い切れませんし、ネットで個人情報を晒したり電話でやれる限りの悪質な嫌がらせをトコトンやります。
闇金は精神的に追い詰めて金を巻き上げるプロですから、手段は選ばないので侮れません。
しかし、一番良くないのは黙って受け入れてしまうことです。
そのレベルに達しているなら、1分1秒でも早く専門家に相談すべきです。
闇金が逮捕されれば被害弁済される可能性はある
闇金の法外な金利の契約は法律上は無効となります。
そして、既に返済してしまったお金は全て返還を求めることができることをご存知でしょうか?
闇金が顧客に貸付したお金は『不法原因給付』にあたるからです。
そのため、法律上は闇金の借金については返済する義務がないとされています。
とはいえ、相手は法律なんてお構いなしの闇金融ですから『全額返還して下さい』と言ったところで簡単には応じません。
闇金からすれば元金分すら返してもらっていないとなれば大損ですので、とりあえずは拒否します。
返還に応じさせることは、実際のところは極めて難しいことだといえます。
しかし、専門家の腕次第では可能になるケースもあるようです。
闇金からお金を取り戻す方法は、実は他にもあります。
上記の闇金と直接交渉する以外だと、振り込め詐欺救済法による『被害回復分配金』があります。
絶対に戻ってくるとは限りませんが、可能性としてはゼロではありません。
以下は『全国銀行協会』の公式サイトになりますが、振り込め詐欺救済法についてや申し込みについての詳細を確認することができます。
『被害回復分配当金』を受けるには、まずは申し込みが必要です。
参考:全国銀行協会
”振り込め詐欺救済法とは”
https://www.zenginkyo.or.jp/hanzai/rescure/
なかなか知識がない人には難しいことなので、専門家に相談して依頼をした際に力になってもらうと良いかもしれません。
まとめ
「闇金被害に遭っても泣き寝入りすることはない」ことがをお分かり頂けたでしょうか。
あなたが警察に出した被害届がキッカケで逮捕されれば、あなた自身も安心ですし被害者を減らすことにも繋がります。
ここで覚えておかなくてはいけないことは、一人で悩んでいても闇金の借金問題は解決しないということです。
闇金を逮捕するためには、弁護士や司法書士という闇金対策のプロの力、そして警察の力が絶対に必要だということです。
あなた一人で無理だとしても、必ず解決の道はあります。
まずは専門家に相談することで、あなたが闇金から解放され、闇金を逮捕に追い込むことは可能になります。