任意整理とは何?
任意整理をわかりやすく教えて!
そんな疑問を解決すべく、任意整理にまつわる情報をまとめました。
この記事を最後まで読むと以下のような疑問を解決できます。
・メリットとデメリットは?
・債務整理の4つの手続きの違う点は?
・費用については?
そして何より、任意整理の相談は誰にするのがベストなのかも重要な話。
両親?
会社の上司?
友人?
それも良いかもしれません。
でも、最も相談相手にふさわしいのは・・・
「債務整理に強い弁護士や司法書士」です!
銀行やサラ金(消費者金融)、携帯料金や家賃の滞納、クレジットカードのリボ払いなど、借金を返せないで困っていませんか?
もし困ってるなら、あなたには是非知っておいてほしい情報が満載です。
任意整理とは?
まず初めに、「任意整理とは?」の疑問についてわかりやすく解説して参りましょう。
まずは、他の債務整理の方法と違う点から見ていきましょう。
実は、債務整理の方法は4つあります。
4つの方法は大きく分けて「裁判所を通す手続き」と、「裁判所を通す必要がない手続き」とがあります。
任意整理は後者に当てはまり、裁判所を通す必要がない債務整理の方法となります。
ちなみに、Wikipediaには「任意整理」について以下の通り掲載されています。
※「倒産」というタイトルですが「日本」の項目を開くと、任意整理について詳しく書かれている部分があります。
債務者が債権者らと任意に協議して財産関係を処理することをいう。
債務者が個人である場合には経済的再生を目的とすることになる
(中略)
法的倒産手続とは異なり、債権者と債務者の当事者間での合意に基づいて債権を処理するものである。
(中略)
通常は弁護士や認定司法書士などに依頼することになる。
(中略)
約定利息を利息制限法に引きなおすことで債務額を減額し、また36回から60回程度の分割払いで和解することによって債務を整理することが多い。
(後略)
出典:Wikipedia
「倒産 ”私的整理(任意整理・内整理)”」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%80%92%E7%94%A3
(参照日 2019.5/17)
次は、他の債務整理の方法と違う点について知っておきましょう。
任意整理と他の債務整理の方法を比べてみた時の「違う点」を、種類別にわかりやすくまとめました。
任意整理と自己破産の違う点とは?
まずはじめに、任意整理と自己破産の違う点からお伝えしましょう。
1:債務整理の対象について
任意整理は「どの債務を整理するか」を自分で選べるのに対し、自己破産は全ての借金が対象です。
ただし、法律により自己破産の対象にならない借金の種類が定められているので注意が必要です。
2:手続きについて
任意整理は裁判所を通す必要はなく、弁護士や司法書士が借入先の貸金業者と交渉をして進めていきます。
一方、自己破産は裁判所に申立てを行って手続きを進めていく「法的手続」となります。
したがって、自己破産は手続き内容も複雑で必要書類も非常に多いです。
3:減額について
任意整理は将来利息のカットや過払い金の有無によって借金を減額でき、3~5年かけて借金返済をしていきます。
一方、自己破産をすれば借金の返済義務は消滅しますが、財産を失うという大きなデメリットがあります。
任意整理と個人再生の違う点とは?
1:債務整理の対象について
個人再生も自己破産と同様に、全ての債権が対象となります。
ただし、「住宅ローン特例」という制度を利用することによって住宅ローンを払い続けることが可能となり、持ち家を手放さずに済みます。
2:手続きについて
個人再生も自己破産と同様に、裁判所に申立てを行って手続きを進めていく法的手続となります。
手続き内容が複雑な上に利用できる条件も厳しく、必要書類も非常に多いです。
3:減額について
任意整理と個人再生の最大の違いは「減額できるレベル」です。
個人再生は借金が大幅に減額されるのが特徴で、借金を5分の1~10分の1にまで圧縮できます。
原則として、それを3年かけて返済していくことになります。
任意整理と特定調停の違う点とは?
任意整理と特定調停とでは共通点が非常に多いため、どちらを選ぶべきか迷う人は非常に多いといわれています。
共通点は以下の通りです。
・どの債務を整理するか選べる
・話し合いで和解を目指す
・借金減額できるレベルがほぼ同等
続いて、違う点は以下の通りです。
1:費用について
任意整理を弁護士や司法書士に依頼するとなれば、借入先1社につき数万円という単位で費用が発生します。
一方、自分で行う特定調停の場合は、複数社からの借金があっても数千円というレベルで手続き費用を大幅に抑えることができます。
2:手続きについて
任意整理は弁護士や司法書士に依頼をすれば、書類の作成から交渉に至るまで全て行ってくれます。
一方、特定調停の場合は基本的に「自分」でやらなければいけません。
簡易裁判所に申立てをする際の書類作成については、裁判所のサポートがあるとはいえ戸惑うこともあるかもしれません。
しかも、書類は借入先の件数分を作成します。
難関は債権者との話し合い(交渉)で、それも自分でやらなければいけません。
3:過払い金請求について
任意整理をすると自動的に過払い金の有無は調査され、過払い金があれば回収できます。
一方、特定調停の場合は過払い金請求は「別途」行わなければいけません。
任意整理のメリットとは?わかりやすく解説
任意整理は他の債務整理の方法と比較しても、メリットが多いことが良くわかりました。
そのため、債務整理の方法の中では最もポピュラーで、一番多くの人に利用されている手続きです。
更に詳しくメリットを見てみましょう。
将来利息がカットされる
借金には利息が付きものですが、任意整理をすれば将来利息がカットされます。
借金額を減らすことができれば、返済期間の短縮にも繋がります。
遅延損害金がなくなることもある
借金の返済が滞納すると「遅延損害金」というものが発生しますが、これがまた高い!
しかし、任意整理によって遅延損害金がなくなることがあります。
家や車などの資産が残る
自己破産のように「借金はチャラになるけど財産は失う」という手続きとは違って、任意整理では家や車などの高額な財産を残せます。
任意整理をする対象を選べる
例えば、車を手元に残したい時は車のローンを任意整理の対象から外せば良いのです。
逆に、ローンが残っている車の借金を任意整理の対象に入れてしまうと、ほとんどの場合は引き上げ(回収)されてしまいますので注意しましょう。
職場や家族に知られずに手続き可能
自己破産や個人再生は法的手続のため、本人だけではなく配偶者の収入証明等が必要になるので秘密にするのは難しいです。
しかし、任意整理は基本的に本人に関する書類だけで良いので、職場や家族に知られずに手続きが可能です。
督促や支払いがストップする
任意整理を弁護士や司法書士に依頼すると、すぐに借入先に向けて「受任通知」というものが送られます。
それが届いた時点で督促や支払いがストップします!
任意整理は官報に載らない
「官報」とは、国が発行する新聞のようなものです。
印刷物やWEB版で閲覧が可能。
個人再生や自己破産をすると官報に載りますが、任意整理の場合は載りません。
官報は購入すれば誰でも閲覧できるものなので、載ってしまうと偶然知人に知られる可能性もあります。
特に金融関係や不動産関係の仕事に就いている人は、官報を良く閲覧している可能性がありますね。
任意整理のデメリットとは?わかりやすく解説
メリットが多い任意整理にも、やはりデメリットがいくつかあります。
代表的なデメリットは以下の通りです。
① 新規の借入は不可
任意整理をすると信用情報機関に情報が残ります。
その間は新規の借入や、新たにクレジットカードを作ることはできません。
それを世間では「ブラックリストに載る」と呼んでいます。
しかし、死ぬまで情報が残るわけではありません。
任意整理をしたことで無事に完済すれば、約5年で情報は削除されます。
② 元本が減額されることはない
任意整理をしたからといって、元本(元金)が減額されることはありません。
③ 原則、収入がないと手続き不可
任意整理できる条件として、「安定した収入」は必須。
3~5年かけて返済をしていくには収入が必要だからです。
ただし、仕事をしていなくとも親や親族、またはパートナーから毎月決まった収入を得られるならば、任意整理が成立する可能性があります。
任意整理をしたい場合、ベストな相談相手とは?
任意整理の相談相手としてベストなのは…
ズバリ!債務整理に“強い”弁護士や司法書士です。
・債務整理の実績が豊富
・ノウハウや知識が豊富
・交渉力に長けている
上記に当てはまるのが、債務整理に“強い”弁護士や司法書士になります。
なぜ、そのような弁護士や司法書士を選ばなくてはならないのか?
その理由は、もし実績の無い法律家に頼めば「あなたが損をする」可能性が高いからです。
債務整理は交渉力と経験が全て!
あなたが思うより、相談先の事務所選びは物凄く大切なのです。
債務整理の手続きによって費用は違うの?
債務整理の手続きを考えたら、やはり費用について気になりますよね。
選択する債務整理の手続き方法によって、費用は大きく変わってきます。
また、任意整理の場合は借入件数によっても費用が異なりますので併せて知っておくと良いでしょう。
まとめ
「任意整理とは?」の疑問をわかりやすく解決するための記事、いかがでしたか ?
よく聞くのは、「債務整理すると財産を全て失う」という少し誤った情報です。
今回の記事で、債務整理にも種類があり 特徴も様々だとお分かりいただけたはずです。
任意整理なら職場や家族に知られずに行えますし、デメリットも少ない。
そう、任意整理を正しく知れば、「怖いこと」ではありません。
プラスに考えて、人生設計の立て直しに役立てると良いでしょう。