農家で「任意整理(債務整理)をした方が良いのかな?」と悩んでいる人は意外と多いようですね。
あなたも今、農業がうまくいかなくて借金問題を抱えてお悩みですか?
会社勤めのサラリーマンとは違って、農家の任意整理は仕事に必要不可欠な農機具や畑などのことまで考えなければいけません。
そんな心配事が沢山で困っていませんか?
この記事には、農家が任意整理をするにあたって知っておきたいことを詳しくまとめています。
JAの借金やクミカン絡み、相談先の事務所選びや闇金の借金について、あなたにとっては有益な情報ばかりです。
借金問題を解決するために、最後までご覧ください。
農家が任意整理する場合、まず考えるべきことは?
農家を営む人が任意整理(債務整理)を検討する場合、まず考えるべきことは2つ。
1.あなたの「借金総額と借金の種類」をしっかりと把握すること 2.「今後、農家を続けるのか否か」について |
あなたが任意整理という道を選択すべきか・・・
それとも違う債務整理の方法をとるべきか・・・
これは、その後の人生に大きく関わってくる大切なこと。
慎重に考えましょう。
お爺さん、お父さんの代から続いている農家。
脱サラして農業を始めた人。
農業に対しての想いに差があることはありません。
任意整理をして農家を今後もやっていくなら、色々なパターンがあるでしょう。
・農業の規模は現状維持で続けていくのか
・将来的には規模の拡大を目指しているのか
・少しずつ規模を縮小したいのか
それらのことを総合的に踏まえた上で、任意整理が最適な方法なのかを見極める必要があります。
農家の借金が任意整理に向いている理由
農家に任意整理が向いている理由をいくつかご紹介しましょう。
実は、債務整理には以下の4つの種類があります。
・任意整理
・個人再生
・自己破産
・特定調停
この中で「どうして農家の借金が任意整理に向いているのか」の理由をご覧ください。
任意整理する債権者を選べるから
任意整理の大きな特徴の一つが、「任意整理する債権者を選べる」という点です。
農家が借金をする場合は、家族や親戚、農業を営む仲間や友人などに連帯保証人になってもらっていることもあるでしょう。
更には、農業には必要不可欠なトラクターといったものを担保に入れている場合もありますね。
これがもし、個人再生や自己破産をするとなれば借金整理する債権者を選べないので、担保の回収や連帯保証人への一括請求を余儀なくされます。
でも、任意整理なら借金整理する債権者が選べるので、上記のような状況を防げます。
任意整理は財産が残るから
任意整理なら財産を残せます。
自己破産なら、家や車、農機具など換価される財産は全て没収されます。
残念ながら、そうなると農業の継続は難しいでしょう。
農業を続けたいなら、財産を残せる点は非常に重要なポイントだと言えます。
毎月の返済の負担が軽減されるから
任意整理は、基本的に将来利息や遅延損害金(遅延利息)のカットは期待できますが、元金は減らせません。
借金を減額できるレベルは個人再生や自己破産と比べると大きいとはいえませんが、利息がなくなるだけでも返済は楽になります。
裁判所に行く必要がないから
任意整理は、個人再生と自己破産とは違って裁判所を挟まない手続きです。
わざわざ仕事の忙しい合間に裁判所に行く必要はありません。
JAからの借入は任意整理には不向き
結論から申し上げると、JA(農協)からの借入は任意整理には不向きだと言えます。
なぜなら、JAからの借入は大抵、抵当権や連帯保証人が付いているからです。
まずは抵当権について。
この場合、担保となっている自宅などを競売すれば全額回収が可能だと判断され、任意整理に応じてくれる可能性が低くなります。
次に、連帯保証人について。
保証人も連名で任意整理するなら、保証人が借金返済を請求されることはなくなります。
しかし、連名で任意整理を行うと、保証人も信用情報機関に事故情報として登録されることは避けられません。
(いわゆるブラックリストに載るということ)
このような事態になると、保証人との関係性が悪化してしまうことは覚悟しなくてはなりません。
ちなみに、国内には以下の3つの信用情報機関がありますが、それらの情報はネットワークで繋がっています。
・(株)日本信用情報機構(JICC)
・(株)シー・アイ・シー(CIC)
・ 全国銀行個人信用情報センター
以下は日本信用情報機構の公式サイトにある文面です。
各信用情報機関に加盟する会員会社は、相互交流ネットワークを通じて他の信用情報機関に登録されている特定の信用情報を利用することができます。
これにより消費者の信用力に応じた適正な信用供与が可能となり、過剰貸付を未然に防止する役割を果たしています。
1000万円の借金が、遅延により2000万円に…
1000万円の借金だったのに、農協に言われるまま少額で返済をしていた結果、借金が2000万になってしまった事例もあるようです。
以下は農業技術通信社の農業総合専門サイトですが、以下の内容がありました。
「1000万しか借金がなかったと思っていたら、違約金のために2000万になっていたということが多々あるんですよ。
そして、その請求が連帯保証人にも行くわけです。
農協に対して月々30万円払わないといけないところを『5万円でいいですよ』と言っておきながら、違約金を自動的に膨らませている。
(中略)
彼らは利息をカットしてくださいと懇願しても、言うことをきかないです。
(後略)
引用:農業ビジネス
「農業経営破綻のとき、あなたは・・・? ~債務整理、事業再生、生き抜くこと~」
https://agri-biz.jp/item/detail/2630?page=8
(参照日 2019-05-23)
このように、農協側から減額交渉してくることは有難い話ですが、知らない内に違約金が累積的に加算されるケースがありますので注意が必要です。
このような状況になると、任意整理では解決が難しいでしょう。
クミカン制度を利用して悪循環に陥ったケースも任意整理では厳しい
農家である限り、切っても切れない縁がある農協。
農協との付き合い方は、作っている野菜でも違ってくるでしょう。
例えば、秋に収穫する野菜を作っている農家は「クミカン制度」を利用していますよね。
クミカン制度
主に、北海道の農協で利用されている制度。
秋の収入が入るまでは資金不足になる農家があるので、収入があるまで支出は支払えなくても大丈夫というもの。
クミカン制度は大変便利ですが、収益の感覚が鈍るというデメリットがあります。
そのせいで、清算時には大赤字になっていた・・なんてことも珍しくないはず。
そして、そのクミカンの赤字を埋めるため、農協からお金を借りるという悪循環に陥ることも。
単年でそのサイクルから抜け出すことができれば良いのですが、通例になってしまうとドンドン借金は膨れ上がっていきますよね。
最終的には農協からもお金が借りられなくなり、首が回らないという最悪の事態になります。
そこまで行ってしまうと、残念ながら任意整理では解決できません。
司法書士や弁護士に最善策を相談してみるのがベストです。
農家を廃業する覚悟なら任意整理は不向き
農家を廃業する覚悟で「借金ゼロ」を望むなら、任意整理は不向きです。
この場合、債務整理の最終手段ともいえる自己破産の一択になるでしょう。
しかし、自己破産の代償はあまりにも大きい・・。
単に、「借金をゼロにしたい」という安易な理由だけで自己破産の申し立てを決意するのはオススメしません。
でも、無理を続けて借金が増えるのが目に見えていたり、安定した収入が見込めないなら、自己破産を選択肢に入れた方が良い場合もあります。
自己破産ではなく個人再生を選ぶ場合は、借金はゼロにはなりませんが任意整理と比較しても大幅に借金減額されます。
ただ、個人再生の手続き後は減額されて残った借金の返済は続きますので、一定の収入は必要になります。
例えば、農家一本ではなく兼業農家なら他に収入が見込めるので、個人再生の申し立ては可能でしょう。
まずは司法書士や弁護士に相談!何度でも相談無料の事務所がオススメ
農家の人が「任意整理する!」と決めたら、まずは相談先の事務所を選ばなくてはいけません。
実は、相談先を間違えると減らせる借金も減らせなくなることがあります。
任意整理は「法律家の腕次第」という部分もあるので慎重に行うべきです。
債務整理に強い事務所の中には、全国対応で無料相談を積極的に行っているところがあります。
確実に債務整理に強い事務所を選びたいなら、以下の方法がオススメです。
それは、「⭐️借金減額診断シミュレーター」という無料ツールを利用した方法。
任意整理の経験が豊富な司法書士事務所や弁護士事務所が運営しているので安心です。
借金問題に強い最寄りの事務所を、瞬時に画面上にピックアップしてくれます。
闇金からの借金は任意整理では解決できない
実は、任意整理(債務整理)では闇金の借金は解決できません。
闇金問題は債務整理とは別に手続きをする必要があり、特別なノウハウと経験を持つ法律家でなければ解決が難しいです。
闇金に強い司法書士や弁護士は日本に一握りですが、全国対応で依頼は可能です。
まとめ
農家の人が任意整理するために必要な知識をご紹介してまいりましたが、あなたの不安や疑問は解消しましたか?
任意整理なら農家を続けることができますので、債務整理の中では断然オススメです。
借金を返すために新たな借金をするというのは根本的な解決にはなりません。
迷う気持ちは分かりますが、まずは早めに司法書士や弁護士に相談した方が良いでしょう。