カードローンやクレジットカード、ショッピングローンなどの借金返済に苦しんでいる。
そんな状況になっていませんか?
でも大丈夫。
ここではそんな借金返済の悩みをスカッと解決する方法をご紹介しましょう!
「サラ金でキャッシングをしすぎた」
「パチンコにはまって、いつのまにか借金だらけ」
「クレジットカードのリボ払いがいつまでも終わらない」
「住宅ローンの支払が苦しいけど、家は失いたくない」
「事業に失敗して、多額の借金が残った…」
はっきり言います。
こんなお悩みを抱えた方は、「債務整理」を今すぐ検討すべきです。
しかし、債務整理は、自分一人の力では成功させにくいということがあります。
そこで大切なのが、専門家を積極的に活用すること。
これが債務整理をスムーズに成功させるポイントとなります。
今回は、借金返済が苦しいときに債務整理を相談できる場所を紹介していきます。
1.借金返済ができないと、どんな目に遭うのか?
サラ金、クレジットカード、住宅ローン、奨学金…
このような借金は、返済できているうちは、たいした問題になりません。
しかし、いったん返済ができなくなると、大変な目に遭います。
実際に、借金返済ができなくなると、どのようなことが起こるのでしょうか?
以下で、順を追って確認していきましょう。
1-1.督促電話がかかってくる
サラ金やカードローンの返済を滞納すると、すぐに借入先から督促電話がかかってきます。
予定されていた入金日を過ぎてから督促電話がかかってくるまでの日数は、1日~1週間程度です(借入先によって異なります)。
電話に出ると、「入金が確認できていませんが、どうなっていますか?」と聞かれます。
このとき、「支払をします」と言うと、「いつ支払ができますか?」と聞かれるので、期日を定めて支払う約束をすることになります。
もし、支払ができないなら、電話で話してもらちがあきません。
相手によっては口調を荒げられることもあるかもしれません。
かといって電話に出ないと、留守電に入れられたりして、何回も電話がかかってきます。
1-2.郵便で督促状が届く
督促電話に出ずに無視していると、郵便によって督促状が届くようになります。
借入先によって、葉書であることも封書であることもあります。
また、一見して貸金業者からの郵便とわかることもありますし、わからないようにして送ってくれる業者もあります。
内容を見ると、入金遅れが発生していることとその金額、遅延損害金の金額と、それらの合計を早急に支払うように、ということが書いてあります。
また、「速やかに連絡をするように」、と書いてあり、連絡先の電話番号が書かれていることも多いです。
電話をかけると、督促電話と同じように「いつなら支払えるのか?」と聞かれて、支払を約束することになります。
1-3.内容証明郵便で一括請求書が届く
電話や郵便による督促を無視していると、「内容証明郵便」による督促状が届きます。
内容証明郵便とは、書かれている内容を郵便局に証明してもらえる郵便のことです。
内容証明郵便を利用すると、相手に送ったものと同じ控えが、差出人の手元と郵便局に残ります。
貸金業者や銀行から送られてくる内容証明郵便には、借金残金を一括支払いするよう記載されています。
それだけではなく、遅延損害金も加算されるので、全体として思っているより大きな金額になっていることが多いです。
そして、「支払期日までに全額を入金するように」と書いてあり、「支払ができない場合には、裁判をしたり、給料や預貯金を差し押さえたりする」、などと記載されています。
一括支払いが必要になる理由
内容証明郵便では、借金残金の一括請求が行われることが多いですが、ここで「なぜ一括払いになるのか?」と疑問を持つ方がおられるでしょう。
借金したときには、分割払いの約束だったはずだからです。
実は、借金をするときには、何ヶ月分か支払を滞納すると、分割払いができなくなって、残金一括払いが必要になる、という内容の約束になっているものなのです。
金銭消費貸借契約書やカード利用規約書などを確認するとわかります。
このように、分割払いができなくなることを「期限の利益喪失」と言います。
多くのサラ金やカード会社では、2~3ヶ月分くらいの支払を滞納したときに、期限の利益を喪失すると定めています。
そこで、借金を滞納してから2~3ヶ月くらい経ったタイミングで内容証明郵便による一括請求書が送られてくることになります。
内容証明郵便によって差押えはできない!
内容証明郵便は、ポスト投函ではないので、届いたら郵便局の配達員から直接手渡しされますし、中身を見ると、特殊な書式となっていて、「給料や預貯金を差し押さえます」などと書かれています。
受けとった債務者は「一体何事?」と驚いてしまうことが多いです。
そして、「預貯金や給料を差し押さえられてしまうのでは?」という恐怖に駆られることもよくあります。
ただ、内容証明郵便そのものには、差押えの効果はありません。
内容証明郵便は、普通郵便や書留などと同様、単なる郵便の一方法にすぎません。
差押えを行うためには、別途裁判手続きをする必要があります。
1-4.裁判をされて、差押えをされる
ただし、内容証明郵便が届いても何の対応もせずに放置していると、債権者から本当に裁判をされてしまいます。
裁判で判決が出ると、そのときには差押えをされます。
差押えの対象になるのは、預貯金や不動産、生命保険や株式、投信などの財産や給料です。
給料の差押え対象は全額ではありませんが、給料を一部でも差し押さえられてしまったら、ただでさえしんどい生活が、さらに苦しくなってしまうので大変です。
そこで、このようなことになる前に、「債務整理」によって解決する必要があるのです。
2.借金返済の解決方法は、債務整理!
2-1.債務整理とは
借金問題に苦しんでいる方であれば、「債務整理」という言葉を一度は聞いたことがあるでしょう。
ただ、具体的には債務整理がどういうもので、何ができるのかがわからない人が多いのではないでしょうか?
債務整理は、借金を整理するための法的な手続の総称です。
借金の利息や元金を減額・カットしたり、借金を全額なくしてしまったりすることで、借金問題を効果的に解決します。
内容としては、大きく分けて任意整理、特定調停、個人再生、自己破産の4種類の手続きがあります。
借金をしている人の状況に応じて最適な債務整理手続きを利用すると、ほとんどの人の借金問題を効果的に解決することができます。
債務整理は、債権者から裁判をされている最中でもできますし、支払い命令の判決が出ていても、利用できます。
給料差押えをされているときには、債務整理によって、差押えを止めることも可能です。
2-2.債務整理を専門家に依頼すると、督促と返済がストップする!
債務整理を弁護士や司法書士に依頼すると、これらの専門家が債権者宛に「受任通知」を発送することにより、債権者からの支払い請求が止まります。
督促電話もかかってきませんし、郵便も来なくなります。
また、弁護士などが介入した時点からは、借金の支払いがストップします。
このように、弁護士や司法書士に債務整理を依頼すると、いったん借金から離れられるので、債務者は落ち着いて自分の生活を取り戻すことができます。
また、家族に秘密で借金している人の場合には、弁護士や司法書士が介入することにより、家族に借金を知られるリスクを大きく減らすことが可能になります。
3.任意整理
以下では、4種類あるそれぞれの債務整理方法について、概略を確認していきましょう。
3-1.任意整理ってどんな手続き?
まず、任意整理は、サラ金などの債権者と直接交渉をして、借金の返済額や返済方法を見直す手続きです。
多くの場合、借金の利息を全額カットして、元金限りにしてもらい、それを3年~5年の間に返済していくことになります。
このことで、月々の返済額が大きく減り、借金返済を続けていけるようになる人が多いです。
3-2.任意整理のメリット
任意整理のメリットは、利息をカットしてもらえることです。
このことで、借金の総返済額が大きく減ります。
また、返済期間を延ばすことにより、月々の借金返済額を減らすことができます。
たとえば、月々10万円支払っていた場合でも、5万円程度にまで減らすことができる場合もあります。
また、裁判所を利用しないため、手続きが簡単で比較的早く終わることも、メリットです。
専門家に依頼したときの費用も安いです。
3-3.任意整理のデメリット
任意整理のデメリットは、借金の減額率が低いことです。
基本的に元金の減額ができないので、借金額はそのまま残ってしまうことが多く、借入金額が大きい人の場合には、任意整理では借金を整理しきれません。
また、任意整理の話合いに応じない債権者が増えていることも問題です。
任意整理では、お互いが合意することが必要なので、相手が話合いに応じないと、解決することができません。
4.特定調停
4-1.特定調停ってどんな手続き?
特定調停は、簡易裁判所の調停を利用して、債権者との間で借金返済方法を話しあう手続きです。
任意整理の話合いを、裁判所で行うようなイメージです。
特定調停では、裁判所の調停委員会が債権者との間に入って話を進めてくれます。
そこで、相手の担当者と直接顔を合わさずに話合いができるので、債務者にとっては気が楽です。
また、特定調停では、17条決定という決定により、裁判所が解決方法を決めてしまうことも多いです。
17条決定が出た場合、当事者に異議があると、決定内容は効果を失うので、解決はできません。
4-2.特定調停のメリット
特定調停のメリットは、債務者が自分一人でも手続きを利用しやすいことです。
裁判所を利用する割に手続きが簡単ですし、間に調停委員会が入ってくれるので、法的な知識や交渉力がなくても話を進めやすいです。
自分で特定調停をすると、専門家に依頼する費用がかかりません。
また、特定調停自身にかかる費用も安いので、特定調停を自分で進めると、相当安い金額で債務整理を行うことができます。
裁判所に支払う実費と交通費を合わせても、1万円もかからないことが多いでしょう。
4-3.特定調停のデメリット
特定調停には、デメリットも大きいです。
まず、問題を解決できない可能性が高いことが問題です。
特定調停をしても、債権者は出席せず17条決定という決定で終わってしまうことが多いです。
この場合、債権者が異議を出すと、簡単に決定内容が執行してしまい、意味が無くなってしまいます。
また、相手が出席したとしても、合意ができなかったら調停は成立せず、解決することができません。
さらに、特定調停で決まった内容は、調停調書の形になりますが、調停調書には強制執行力があるので、後日に滞納をすると、給料等を差し押さえられてしまうおそれがあることも問題です。
平日の昼間に何回も裁判所に行かないといけないのも手間です。
特定調停は、世間で思われているよりも、デメリットが多い手続きです。
5.個人再生
5-1.個人再生ってどんな手続き?
個人再生は、借金を元本ごと大きく減額してもらえる手続きです。
借金額が5分の1~10分の1程度に減るので、返済が非常に楽になります。
個人再生をするときには、再生計画案を作成して裁判所に提出し、裁判所に認めてもらう必要があります。
複雑で専門的な手続きなので、終了するまでには8ヶ月くらいかかります。
素人では対応が難しいので、個人再生をするときには、弁護士や司法書士などの専門家への依頼が必須です。
5-2.個人再生のメリット
個人再生のメリットは、借金を大きく減額できることです。
たとえば、1500万円の借金があっても300万円くらいにしてもらうことができます。
また、住宅ローンがある場合には、住宅ローンはそのまま支払、他の借金だけを減額してもらうことが可能です。
このことで、自宅を守ったままサラ金などの借金だけを整理することもできます。
さらに、給料差押えが起こっているときに個人再生をすると、差押えを止めることもできます。
5-3.個人再生のデメリット
個人再生のデメリットは、利用できる人が限られていることです。
手続き後、確実に残金を債務者に返済していかなければならないので、一定の安定した収入がある人しか利用出来ないのです。
たとえば無職無収入の人では無理ですし、専業主婦も利用できません。アルバイトやフリーターでも厳しくなることが多いでしょう。
また、自分一人では手続きを進められないので、弁護士や司法書士に依頼する必要がありますが、そのために専門家の費用がかかります。
6.自己破産
6-1.自己破産ってどんな手続き?
自己破産は、非常に有名な債務整理手続きです。
自己破産をすると、基本的に全ての借金を免除してもらうことができます。
借金の額に限度額はなく、1億円、10億円の借金があってもかまいません。
自己破産をするときには、裁判所に申立をして「免責」をしてもらう必要があります。
個人再生と同様、複雑で専門的な手続きなので、弁護士などの専門家への依頼が必須となります。
6-2.自己破産のメリット
自己破産のメリットは、なんと言っても借金支払い義務がなくなることです。
いくつかある債務整理手続きの中でも、借金支払い義務が完全になくなるのは、自己破産のみです。(ただし、税金などの一部の債務は残ります)
また、手続き後に借金が残らないので、収入と関係なく、無職無収入の人でも専業主婦でも利用できます。
さらに、他の債務整理手続きに失敗したときに、最後の砦として利用できる点もメリットとなります。
任意整理で債権者と合意ができなかったときや個人再生で再生計画を認可してもらえなかった場合、手続き後の支払ができなくなった場合、解決ができないので、借金がそのまま残ってしまいます。
そのようなときには、自己破産によって借金を0にすることで、解決することができるのです。
6-3.自己破産のデメリット
自己破産は、強力な効果がある分デメリットもたくさんあります。
まず、一定以上の財産はすべてなくなります。
自己破産をすると、預貯金などの個別の財産は20万円以下のものしか手元に残せませんし、現金でも99万円までしか手元に残せません。
それを超える財産はすべて債権者に配当されてしまいます。
家を守ることもできません。
また、自己破産をすると、一時的に一定の職業に就けなくなってしまいます。
自己破産の中でも「管財事件」になると、裁判所に払う費用だけでも最低20万円がかかります。
これに足して、弁護士や司法書士費用もかかるため、高額な費用負担が発生することもデメリットとなります。
さらに、浪費やギャンブルが原因で借金をした場合には、「免責不許可事由」に該当して、免責を受けられないおそれがあります。
(ただし、実際には「裁量免責」という方法により、免責を受けられることが多いです。)
7.借金返済どこに相談するべき?
以上のように、債務整理にはいくつも種類があります。
自分では、どの手続きが適切なのか、わからないことが多いでしょう。
また、適切に進めていくためには、専門家の助けを借りることが必要です。
そこで、債務整理をするときには、まずは専門家に借金の相談をすることから始まります。
以下で、借金返済の相談をできる場所をいくつかピックアップして紹介、比較します。
7-1.法テラス
借金の相談ができる場所として、法テラスが非常に有名です。
法テラスは、国の法務省の管轄の機関で、経済的に余裕のない人への法律的支援を行うことを目的として設置されています。
法テラスでは、弁護士や司法書士による無料法律相談を行っています。
法テラスの無料相談を受けたい場合には、全国各地の法テラスの地方事務所に連絡をして、法律相談の予約を申し込みます。
そして、決まった日にちに相談場所に行くと、担当の弁護士や司法書士に相談をすることができます。
相談の結果、担当者を気に入ったら、そのまま債務整理を依頼することも可能です。
ただ、法テラスの無料相談では、相談する弁護士や司法書士を選ぶことができません。
担当してくれた人が、債務整理に強いとは限らないので、問題があります。
また、無料で相談ができるのは、収入が一定以下の人だけです。
資力要件を超える場合には、30分5000円+税の法律相談料が発生します。
7-2.弁護士会、司法書士会
全国の都道府県にある弁護士会や司法書士会でも、借金問題の無料相談を行っています。
そこで、お近くの弁護士会や司法書士会に連絡を入れて予約を取ると、専門家に借金の相談をすることができます。
気に入った場合、担当の専門家に債務整理を依頼することも可能です。
ただ、弁護士会などの相談の場合にも、持ち回りになっているため、やはり相談する弁護士や司法書士を選ぶことができません。
借金問題に積極的に取り組んでいる弁護士を選びたい場合などには、向かない方法です。
7-3.市町村役場
全国の地方自治体(市町村役場)でも、弁護士の無料相談を実施しています。
債務整理だけではなく、多様な法律相談ができるものです。
自治体の法律相談は、月に1~2回程度行われていることが多いです。
日程は、自治会の広報誌に「法律相談」として予定日が掲載されていたり、自治体のホームページに掲載されていたりします。
ただ、自治体の法律相談は、20分~30分程度で基本的に延長ができません。
また、弁護士が持ち回りで担当しているので、どのような弁護士が対応するのかは、行ってみないとわかりません。
また、担当してくれた弁護士に直接依頼することは可能ですが、その手続が面倒です。
弁護士によっては、自治体の相談に適当に対応していることもあります。
7-4.各専門家の事務所
弁護士や司法書士に普通に相談をすると、お金がかかると思っている方が多いでしょう。
しかし、実は多くの弁護士や司法書士の事務所では、個別に借金返済の無料相談に応じています。
こうした事務所のサービスの良いところは、他の無料相談とは異なり、担当してくれる専門家を選べることです。
弁護士や司法書士のウェブサイトを確認すると、弁護士や司法書士のプロフィールや写真、コンセプト、実績などが掲載されています。
そこで、債務整理に積極的に取り組んでいて頼りになりそうな専門家、話しやすそうで親身になってくれそうな専門家を選ぶことができます。
また、30分以上かかる場合には延長も可能ですし、延長料金もかからない事務所がたくさんあります。
そこで、借金返済の相談をしたい場合には、まずは各専門家の事務所に直接問合せをして、無料相談を受ける方法が最もお勧めです。
8.地方に住んでいても東京の事務所に相談しても問題ない?
借金問題を抱えていて弁護士や司法書士の事務所を探してみると、東京の事務所が多いことに驚くかもしれません。
実際、全国の弁護士の半数程度は東京に集中しています。
地方に住んでいると、近くに無料相談できる事務所がなかったり少なかったりすることもあります。
東京の方が債務整理に強い専門家が多いですし、選択肢が豊富なので、気に入った専門家を見つけやすいでしょう。
そんなとき、地方に居住していても、東京の事務所に相談して良いものなのでしょうか?
これについては、心配要りません。
債務整理をするとき、基本的に1回は必ず担当弁護士(司法書士)と面談しなければなりませんが、その後の手続きは、必ず面談によって進めなければならないわけではありません。
任意整理なら、弁護士や司法書士が電話や郵便を使って債権者と交渉を進めてくれますし、個人再生や自己破産では、郵送で申立等の手続を進めることができます。
依頼者との打ち合わせややり取りは、メールや電話、郵送、FAXで行うことができます。
全国展開している事務所であれば、近くの支店に相談に行っても良いですし、そうでない場合でも、遠方の事務所に依頼することに問題はありません。
遠方だからと言って断られることもありません。
ウェブサイトを調べて東京の事務所に気に入った事務所があったら、躊躇せずに連絡を入れてみると良いでしょう。
9.弁護士と司法書士、どちらに相談すべき?
借金問題を相談しようと思って事務所を探すと、「弁護士事務所(法律事務所)」と「司法書士事務所(法務事務所)」があることに気づきます。
弁護士と司法書士、一般的には違いをはっきり認識していないことも多いのですが、一体何が異なるのでしょうか?
以下で、確認していきましょう。
9-1.権限の範囲が異なる
まずは、権限の範囲が大きく異なります。
司法書士は、債務整理を行うことができますが、すべての司法書士が債務整理の代理人を務められるわけではありません。
きちんと研修を受けて認定された「認定司法書士」のみが、債務整理を行うことができます。
また、認定司法書士であっても、どのような行為もできるというわけではありません。
司法書士による任意整理の場合、1社について140万円以下の事件しか対応ができませんし、過払い金請求も、140万円以下の請求しかできません。
司法書士の場合、裁判所での代理権も、簡易裁判所のみでしか認められていません。
司法書士の場合、自己破産や個人再生の場合、「書類作成代理権」しかないので、正式な「代理人」として手続を進めることができません。
そこで、債権者集会や免責審尋などの裁判所での手続きの場面では、債務者が自分で対応しなければなりません。
これに対し、弁護士は、あらゆる法律問題を取り扱う法律問題のエキスパートです。
そこで、権限に制約がありません。
借金額がいくらでも任意整理ができますし、過払金がいくらあっても全額の請求ができます。
簡易裁判所だけではなく、地方裁判所、高等裁判所、最高裁判所その他すべての裁判所での手続きに対応できます。
個人再生や自己破産をするときには、「代理人」として申請を行うことができます。
債権者集会や免責審尋の際には一緒に出席をして意見を言ってくれます。
このように、権限が広いことは、弁護士に依頼するメリットと言えるでしょう。
9-2.費用が異なる
弁護士と司法書士は、かかる費用が異なるケースがあります。
傾向として、弁護士よりも司法書士の方が安いことが多いです。
特に、個人再生や自己破産の場合、相場として、弁護士よりも司法書士の方が10万円程度安くなります。
ただ、任意整理や過払い金請求の場合には、ほとんど変わらないことが多いです。
また、弁護士事務所の中でも安い事務所がありますし、司法書士事務所でも高い事務所があります。
そこで、費用については、弁護士か司法書士かにかかわらず、対象の事務所を比較する視点が必要です。
9-3.結局、どちらに相談すべき?
弁護士と司法書士のどちらを選ぶべきかは、ケースによって異なります。
たとえば、1社からの借入額が大きく140万円を超えていて任意整理をしたいなら、必ず弁護士に依頼する必要があります。
過払金が発生している可能性が高いケースでも、やはり弁護士に相談すべきでしょう。
自己破産や個人再生で万全のサポートを受けたい場合にも、やはり弁護士を選ぶべきです。
特に、自己破産が管財事件になるときには、手続きが複雑になるので、弁護士に依頼する方が良いでしょう。
これに対し、借金額がさほど大きくない場合に任意整理するのであれば、司法書士でも問題ありません。
自己破産や個人再生をするときに、費用を抑えたいときにも、司法書士の方が安い事務所を探しやすいです。
自己破産でも、同時廃止なら司法書士に依頼して、何の不都合も感じないことが多いでしょう。
10.債務整理に強い事務所とそうでない事務所の違いとは?
債務整理を相談するときには、「債務整理に強い事務所」を選ぶ必要があります。
以下では、債務整理に強い事務所とそうでない事務所の違いを説明します。
10-1.対応がスピーディー
まず、債務整理に強い事務所は、あらゆる対応がスピーディーです。
そして、手続を進めるときも、債権者や裁判所とのやり取りをテキパキ進めて、早期に債務整理を完了してくれます。
債務整理をする方は、通常早く手続きを終わらせたいと考えているので、このようにスピーディーに対応してくれることは、大きなメリットとなります。
10-2.説明がわかりやすい
次に、債務整理に強い事務所は説明がわかりやすいです。
債務整理を進めるとき、債務者はいろいろなことが不安になるものです。
どのくらい借金が減るのか、手続きにどのくらい期間がかかるのか、何回くらい裁判所に行かないといけないのか、家族にバレずに債務整理できるのか、など、弁護士に聞きたいことがいろいろあるでしょう。
債務整理に強い弁護士や司法書士なら、こういった疑問に的確に答えてくれるので、クライアントは安心です。
10-3.有利な条件で和解できる
債務整理の中でも任意整理をするときには、債権者との交渉が重要です。
交渉の結果次第で、手続き後の返済額や返済期間が決まるためです。
10-4.確実に手続きを進められる
自己破産や個人再生を進めるときには、確実に手続きを進めることが重要です。
申立をするときには、確実に不備のないように書類をまとめて提出しなければなりませんし、その後も裁判所や管財人とやり取りを続けながら、その都度要求される対応をしなければなりません。
債務整理に強い弁護士や司法書士なら、こうした法的な対応に慣れているので、手続きが滞ることがありません。
債務整理が得意ではない専門家の場合、書類不備などが発生することもありますし、次になすべきことなどがわからないことなどもあるので、手続き進行が不確実になってしまいます。
以上のように、債務整理を依頼するなら、圧倒的に債務整理に強い専門家を選ぶ方が有利です。
11.債務整理に強い事務所の選び方は?
それでは、債務整理に強い事務所というのは、どのようにして選ぶ(または探す)と良いのでしょうか?
まずは、各法律事務所や法務事務所のウェブサイトを確認しましょう。
そこには、各事務所の特徴が、かなり色濃く表れているものです。
そこで、債務整理に関する説明が多く、債務整理の実績や依頼者の声などが掲載されている事務所を探していきましょう。
代表者挨拶文などを見て、弁護士や司法書士の基本姿勢や人となりを確認することも重要です。
また、債務整理についての各種のコラムが充実している弁護士や司法書士の事務所は、債務整理に力を入れている可能性が高いです。
債務整理に強い事務所は、借金問題の無料相談を実施しているところも多いので、良さそうな事務所が見つかったら、まずは無料相談の予約を入れて、借金返済に関する相談を受けるところから始めましょう。
まとめ
今回は、借金返済ができない場合の債務整理と、その相談方法について解説しました。
債務整理をすると、基本的にどのような借金問題でも解決することができます。
ただ、自分で債務整理を成功させるのは大変なので、弁護士や司法書士に対応を依頼する方法がおすすめです。
まずは各専門家のウェブサイトをチェックして、債務整理に強そうな事務所を選びましょう。
地方に居住していても、東京の事務所に依頼することができます。
まずは、債務整理に力を入れている専門家を探して、無料相談の申込みをすることが、借金問題解決の始めの一歩となります。
結局どこに相談したらよいか分からない!?
そんな方は、債務整理の実績豊富な事務所5選!から選ぶと間違いがありません。